呼吸器外科

概要

当科は平成20年4月に開設されました。県南地区で肺がんを専門的に扱う数少ない機関であり、安全かつ最新の医療を提供すべく努力しております。地元の開業医さんや病院と密に連携し、また手術加療に関しては秋田大学呼吸器外科からも応援を得ています。これまでに外来患者数は2倍、入院患者数は2.5倍に増えています。平成23年の全麻手術件数は79件でした。

<呼吸器外科>

胸部外傷、気胸、膿胸の治療に加え、肺や縦隔の腫瘍、特に肺がんの早期発見と外科治療に重点を置いています。肺がんは今や年間死亡者数が60,000人を超え、高齢化で喫煙大国の日本では今後ますます増えていくことが予想されています。また最近では、喫煙と関係のない末梢型肺腺癌も増えてきています。肺がんは早期に発見すれば治癒が望めますが、早期の肺がんは症状がほとんどなく、発見は遅れがちです。健康な時こそ検診が重要です。最近、CT検診が早期肺がんの発見に有効で、重喫煙者の肺がん死亡率を減らすことが分かり、注目を集めています。当院では希望者に対してCTを用いた肺がん検診を行っており、平成20年10月から延べ410名の方が検診を受けられ、そのうち発見された切除肺がんは5例を数えます。
早期肺がんは手術療法が原則です。当科では、秋田大学呼吸器外科と連携しながら、傷が小さく患者さんの負担が少ない胸腔鏡手術を積極的に導入しております。肺がんの他に、気胸、膿胸、縦隔腫瘍、転移性肺腫瘍、炎症性肺疾患を含む良性腫瘍、手掌多汗症などの外科治療、また診断目的に胸腔鏡下肺・縦隔リンパ節生検を行っています。安全な呼吸器外科治療を行うことが最も重要と考えており、平成20年以後、術後30日以内の手術死亡なし・在院死1/249例(0.004%)となっています。
また症状の軽い10代~働き盛り世代の自然気胸に対しては、積極的に外来治療を行っております。脱気治療のため細い管を胸腔内に留置しますが、自転車に乗れますし軽い労働は可能なので、学校や仕事を続けながら治療でき、試験を控えた学生さんや仕事を休めない社会人に有効です。

<呼吸器腫瘍内科>

当科の特徴として、肺がんの診断、外科治療だけではなく、大多数を占める進行肺がんに対する内科治療(薬物療法、放射線療法、緩和ケアなど)も行っています。
近年の肺がん薬物療法(化学療法=抗がん剤治療)の進歩は目覚ましいものがありますが、その人にあった最適の治療を行うよう常に心がけています。患者さんのQOL(生活の質)の維持を重視した外来化学療法を積極的に行っています。また肺がん薬物療法の発展のために他医療機関と共同で臨床試験にも参加しています。

外来診療(2011年1月~12月)

外来:月・水・金
年間来院患者数:2,687名(うち新患295名)
外来化学療法:57例(施行患者数)/年(内服化学療法患者は除く)
内訳:肺癌56例、胸腺癌1例
肺がんCT検診受診者数:225名(2011年)

入院診療(2011年1月~12月)

手術:月(午後)・火
一日平均在院患者数:12.6名
平均在院日数:12.9日
延べ入院患者316名の内訳は、

  • 呼吸器外科122名(全麻手術79件)
  • 腫瘍内科194名
  • 確定診断目的の気管支鏡検査41名
  • CTガイド下肺生検8名 
  • 入院による化学・放射線療法59名(施行患者数)

手術症例(2011年1月~12月)

  1. 全麻手術症例数79件(うち胸腔鏡手術53件=67.1%)
  2. 疾患の内訳:原発性肺癌29例、転移性肺癌7例、気胸22例、縦隔腫瘍4例、膿胸5例、抗酸菌症など炎症性肺疾患4例、巨大肺嚢胞1例、胸壁腫瘍1例、その他6例
  3. 術式の内訳:肺葉切除27例、肺区域切除2例、肺部分切除36例、縦隔腫瘍切除4例、醸膿胸膜切除・胸郭形成術5例、その他5例

2011年の術後30日以内の手術死亡なし・在院死なし

診療時間

診療科受付時間
呼吸器外科1診 中川 - 中川 - 中川

月曜日8:30~10:30
水・金曜日8:30~11:00
※2診は病棟業務終了次第診察

呼吸器外科2診 工藤 - 工藤 - 工藤

スタッフ

中川 拓(科長)
平成7年卒
日本外科学会指導医・専門医・認定医
呼吸器外科専門医
日本胸部外科学会認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
肺がんCT検診認定機構肺がんCT検診認定医師
工藤 智司(医員)
平成19年卒

施設認定:呼吸器外科専門医合同委員会認定修練施設